いっ君のつぶ夜記

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映画『爆弾』が想像の何倍もヤバかった! 佐藤二朗の怪演と狂気の心理戦に震えた感想レビュー

はじめ

ニーハオ!中華系男子の いっ君 です。

予告編と口コミの評価に影響されて、佐藤二朗×山田裕貴主演の邦画『爆弾』を観に行ってきた。冒頭からエンディングまで緊張感満載で、迫力あるストーリーに引き込まれ、途中で息止めたくらい圧倒された作品だった。さっそく、映画『爆弾』の感想レビューを書いてみる。

ストーリー

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酔った勢いで自販機や店員に暴行し、身元不明のまま「スズキタゴサク」と名乗った中年男が警察に連行される。霊感があると語る彼は、都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告し、やがてその言葉通りに爆発が発生。さらに1時間おきに3回爆発すると宣言し、謎めいたクイズを出して捜査陣を翻弄する。呉勝浩の同名ベストセラー小説を実写映画化したリアルタイムサスペンス映画。

感想

平和な日本ではテロ事件が少ない分、外国で起こりがちな爆弾事件は映画を通して“日本でも起こり得そう”と思えるリアリティで再現されていた。普段乗っている電車、降りたことがある駅、見慣れた街並み、周りの人々……そこに潜む危険を改めて実感させられたし、現実の僕らもいつか痛い目に遭うかもしれない環境にいるのかもしれない。それを防ぐのがどれほど難しいのか、映画の中で警察が取った行動からよく分かった。

映画の中の警察は無能ってほどじゃないけど、人間である以上、何かの欲に縛られ、都合の悪い結果を引き起こしてしまう。その“人間の弱さ”をすべて見透かしているような犯人「スズキタゴサク」の恐ろしさが際立っていた。正義の味方である警察ですら、彼の前では落とされ、無意識に洗脳されてしまう。それは彼の巧妙な能力かもしれない。ただ僕の解釈では、その根源は“人間の欲”にある気がした。とにかくこの映画は「悪は本当に悪なのか?正義の中にも悪は潜んでいないのか?」と深く考えさせられる作品でもある。

印象的な場面はいくつかある。たとえば、取調室で犯人スズキと刑事・類家が爆弾の仕掛けを推測し合う攻防戦。上司の清宮も伊勢も冷静さを失う中、山田裕貴演じる類家だけは、犯人の先を読むように冷静で頭がキレる。特に佐藤二朗演じるスズキとの言葉のせめぎ合いは、本作の最大の見どころだと思う。お互いどんな手札を切るのか終始ハラハラしっぱなしだった。

もちろんタイトル通り、都内各地で起こる爆弾の爆発シーンや事件現場は生々しくて、本気でビビった。テロはこんなにも恐ろしく悲惨なんだと突きつけられる。

そして個人的に一番ゾッとしたのは、スズキタゴサクの“1本目の配信動画”。佐藤二朗のあの長いセリフ、爆弾対象者リストの読み上げは鳥肌モノ。なぜかというと、彼が挙げた“死ぬべき対象者の理由”が、観客である僕でも思わず納得してしまった瞬間があった。「確かにああいう人は爆弾対象にされても仕方ない……」と頷いてしまい、ハッとした。

「うーん?? 危なっ!」(僕の心の声)

気づいたら僕も映画中に“スズキタゴサクに洗脳されかけてる”感じがして、本当にゾッとした。「あー怖っ!」こんな感じで、この映画の巧妙な心理戦と犯人の狂気に容赦なく吸い込まれるので、鑑賞時はマジで油断しないほうがいい(笑)

邦画のサスペンスとしては近年でもかなりの傑作だと思う。ただ個人的には、真犯人の動機、共犯者を殺した理由、最後の爆弾の存在、明日香に偽爆弾を渡した意図──このあたりの終盤の出来事が少し分かりづらかった。ここをもう少し丁寧に描いてくれたらリピートしたいレベルだったと思う。

とはいえ、この映画で“いつも笑わせる佐藤二朗”とは全く違う一面を見せつける演技には本当に圧倒されたし、彼の存在感は間違いなく作品を引き上げていた。もちろん山田裕貴をはじめ、俳優陣の演技も良くて、全体のクオリティをしっかり担保していたと感じた。

この映画を観終わったあと、自販機の近くを通りたくなくなるのは僕だけじゃないはず(笑)

作品&キャスト情報

wwws.warnerbros.co.jp

  • 原題:「爆弾」
  • 公開年:2025年11月
  • 監督:永井聡
  • 原作:呉勝浩
  • 脚本:八津弘幸 山浦雅大
  • キャスト:
    類家:山田裕貴
    倖田:伊藤沙莉
    等々力:染谷将太
    矢吹:坂東龍汰
    伊勢:寛一郎
    石川辰馬:片岡千之助
    石川美海:中田青渚
    長谷部有孔:加藤雅也
    鶴久:正名僕蔵
    石川明日香:夏川結衣
    清宮:渡部篤郎
    スズキタゴサク:佐藤二朗

参考記事

もしよければ、映画『Cloudクラウド』について書いた感想記事もぜひチェックしてほしい。合わせて読んでくれたら、とても嬉しい!

itsu-entame.com

 

    

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