
はじめ
ニーハオ!中華系男子の いっ君 です。
2022年に公開された実写映画『嘘喰い』がNetflixで配信されていたので、横浜流星のビジュアルに惹かれて何となく観てみた。今回は、人気ギャンブル漫画『嘘喰い』の実写版を観た感想を書いていく。
ストーリー
天才ギャンブラー・斑目貘、通称「嘘喰い」は、日本の政財界や裏社会を支配する闇ギャンブル倶楽部「賭郎」で命懸けの勝負に挑む。一世一代の大勝負に敗れ、会員権を失った貘だったが、新たな会員・佐田国一輝が倶楽部を荒らしていると知り、再び姿を現す。闇金から救った青年・梶隆臣、ヤクザ組長でカジノオーナーの鞍馬蘭子と手を組み、超一流のイカサマ師たちに挑む貘。敗者には死が待つデスゲームの行方は──。
感想
最初に言いたいのは、横浜流星が好きなら観るべき作品の一つだということ。
僕は原作を知らないが、それでも『嘘喰い』の斑目貘はまさしく横浜流星そのものだと感じた。多彩な表情、クールな存在感、イカサマ師たちに挑む度胸、命まで賭ける狂気――これまで観た横浜流星と、まだ見たことがなかった横浜流星の魅力が、この作品にすべて詰まっていた。彼が演じた斑目貘は、それほどまでに強烈な印象を残してくれた。最高に至福な気分を味わえた作品だったし、ますます横浜流星に惚れてしまった。
斑目貘の相棒・梶隆臣を演じるのは、M!LKの佐野勇斗だ。この二人が同じ画面に揃った瞬間、実写ドラマ『トリリオンゲーム』を観ているような錯覚に陥った(笑)。ちょうど最近、劇場版『トリリオンゲーム』が公開されていて、カジノを舞台にした話だったので、ギャンブルを主軸とする本作と重なる部分が多かった。しかも、どちらの作品でも佐野勇斗が主人公の相棒役を演じているので、どうしてもリンクしてしまう。弱さを抱えた相棒の存在が、主人公のカリスマ性をより際立たせる。このキャスティングはかなり巧妙だったと思う。
映画『嘘喰い』の感想に戻るが、キャストの演技は良かったものの、ストーリーの構成には設定不足の問題が多かった。これは原作ファンやすでに映画を観た人も同意するだろう。
例えば、マルコ(前身:ロデム)の存在だ。見た目は強そうだったが、斑目貘が彼の攻撃をあっさり避け、最後は眠らせてしまう展開には拍子抜けした。アクションシーンも物足りなかったし、その後、なぜか斑目貘がマルコを受け入れる展開も意味不明だった。さらに、蘭子の自宅でマルコが手作り料理を振る舞い、それが「美味しい」とか言われていたのには驚いた。え?マルコの料理の師匠は誰?なぜそんなに料理が得意なの?と疑問だらけ。その後、彼の出番はしばらくなくなり、ラストの屋形越えのシーンで突然再登場。……結局、マルコは何のために登場したキャラだったのか、最後までよく分からなかった。
立会人の目蒲鬼郎と夜行との対決シーンは、クライマックスとしてはまあまあ見応えがあった。ただ、「立会人ってここまでやっていいの?」と疑問に思う場面もあり、誰も止めないことに違和感があった。原作ではこのシーンがどう描かれているのか、気になるところだ。
そしてラストシーン。ついに「嘘喰い VS お屋形様」の対決が始まる!と興奮した瞬間、「ハンカチ落としの賭け」が始まり、そのまま強引に映画が終わってしまった。唐突な幕引きに唖然。続きはどうなるのか?観客に何か余韻を残すようなメッセージすらなく、ただ終わっただけ。あまりにも雑な締め方に、もう笑うしかなかった。
だからこそ、横浜流星の斑目貘が好きなら観ても損はしない。イケメン俳優・横浜流星の魅力に浸れることは間違いない。ただし、作品の内容にはあまり期待せずに観ることをおすすめする。
作品&キャスト情報
- 原題:嘘喰い
- 公開年:2022年2月
- 配給会社:ワーナー・ブラザース
- 興行収入:2.7億円
- 監督:中田秀夫
- 原作:迫稔雄
- 脚本:江良至 大石哲也
- キャスト情報:
斑目貘:横浜流星
梶隆臣:佐野勇斗
鞍馬蘭子:白石麻衣
目蒲鬼郎:本郷奏多
切間創一:櫻井海音
夜行妃古壱:村上弘明
佐田国一輝:三浦翔平
参考記事
もしよければ、横浜流星主演作品「正体」と大河ドラマ「べらぼう」について書いた感想記事もぜひチェックしてほしい。合わせて読んでくれたら、とても嬉しい!
カジオを題材にした劇場版『トリリオンゲーム』のレビュー記事もぜひ見ておいてください。