
はじめ
ニーハオ!中華系男子の いっ君 です。
僕は実は、DISH//の北村匠海くんが好きだ。(まだ誰にも言ったことないが…)
その流れで、最近になって彼が主演した生活保護をテーマにした映画『悪い夏』を観ることにした。日本の底辺社会の人間像をよく表している作品で、見事に僕の頭をぶっ壊してくれた。早速、映画『悪い夏』の感想レビューを書いてみる。
ストーリー
市役所の生活福祉課で働く佐々木守は、同僚から「先輩の高野が生活保護受給者の女性に関係を強要しているらしい」と相談を受け、渋々調査に乗り出す。訪ねたシングルマザー・愛美は関係を否定するが、裏社会の金本一味と犯罪計画を進めていた。事情を知らない佐々木は愛美に惹かれてしまい、さらに生活困窮で万引きを繰り返す佳澄らも巻き込まれていく。こうして佐々木は逃れられない“悪夢の夏”へと足を踏み入れていく。
感想
普段、ホームレスや生活保護が必要な人たちとまったく関わりがなかったので、『悪い夏』を通して、自分が生きている世界とは完全に違う場所で生きる人々の姿を、約2時間の尺で観察することができた。
映画を観たあと、僕なりの解釈だが、生活保護をめぐる“底辺社会”には、だいたい3種類の人間がいると思った。
一人目は、国に認められた本来の生活保護者。
ただ、このタイプは映画では描かれていない。
二人目は、生活保護を受けるべきなのに申請できていない人。
作中では、古川佳澄がそれにあたる。変なプライドなのか、税金で生きるのが格好悪いと思ってしまうのか、本来なら申請すべきなのに盗みに手を染め、唯一の仕事も失い、最終的には息子と心中を図ろうとする。本当に痛ましい存在だ。幸いラストでは息子と幸せに日常を送れる方向へ改心できたようで、その点は救われた。
三人目は、生活保護を受けるべきではない“不正受給者”。
映画に出てくる魑魅魍魎の連中がまさにこれだ。みっともなく、格好悪く、底辺社会の闇をそのまま体現しているような大人たちだった。
そして主人公・佐々木守。最初は心が優しい好青年で、定年まで役職で勤める未来だってあったはずなのに…悪い縁が重なり、悪いタイミングで悪い人間に利用され、最後はどん底まで落ちてしまう。それでも、底辺社会に飲み込まれながらも“生きようとする姿”に、ある種の立派さも感じた。
佐々木の童貞を奪った張本人・林野は、被害者でもあり加害者でもあった。娘のために好きな人を裏切るのは悪いのか?悪くないのか?それはノーコメントとして、クライマックスで悪者に自ら手を下した勇気と行動は評価したい。弱い立場でも、大切な人を守ろうとする気持ちは尊い。
ほかの登場人物たちも強烈で、今でも印象が焼き付いている。
佐々木の職場の先輩・高野は林野の弱みを握り、セックスだけでなく金まで要求する最低な野郎。宮田は愛人の高野に裏切られて復讐を企てる狂気の女性。ヤクザの金本や麻薬売買の山田など、現実だったら絶対に関わりたくない危険人物のオンパレードだ。
最後になるが、冒頭でも書いた通り、この映画『悪い夏』では、さまざまな人間像を高い解像度で描いている。ぶっ飛んだ展開もあれば、スカッとする場面もあるが、観終わってもモヤモヤが晴れない。
結論としては——全部“悪い夏”のせいだと僕は判定した。これでいいだろうか。
作品&キャスト情報
- 原題:『悪い夏』
- 公開年:2025年3月
- 監督:城定秀夫
- 原作:染井為人
- 脚本:向井康介
- キャスト:
佐々木守:北村匠海
林野愛美:河合優実
宮田有子:伊藤万理華
高野洋司:毎熊克哉
梨華:箭内夢菜
山田吉男:竹原ピストル
古川佳澄:木南晴夏
金本龍也:窪田正孝
参考記事
もしよければ、映画「正体」について書いた感想記事もぜひチェックしてほしい。合わせて読んでくれたら、とても嬉しい!
