はじめ
ニーハオ!中華系男子の いっ君です。
狮子王:木法沙传奇
こちらは、ディズニー映画『ライオン・キング:ムファサ』の中国語タイトルだ。このタイトルだけで、この映画が伝えたいことがすべて詰まっている気がする。今回は、ディズニーの名作『ライオン・キング』シリーズ第4作目『ライオン・キング:ムファサ』についてレビューをお届けする。
ストーリー
2019年の映画『ライオン・キング』の物語のその後、舞台はタンザニアのプライド・ランドだ。マンドリルのラフィキが、シンバとナラの娘であり、ムファサの孫でもあるキアラに、2頭のライオン、ムファサとタカの起源の物語を語る。物語は、ムファサが孤独で道に迷った孤児だった子供時代から始まる。彼が若き王子タカに出会うことで、運命が大きく動き出す。2頭の出会いは、ユニークで少し風変わりな仲間たちが集い、運命を模索する壮大な冒険の始まりとなる。致命的な危機を乗り越える中で、彼らの絆が試され、成長と勇気の物語が描かれる。
感想
ムファサとタカの過去が紡ぐ物語
僕は日本語吹き替え版の『ライオン・キング:ムファサ』を観た。この作品は、プライド・ランドの王となったシンバの物語の続編ではなく、伝説的なライオン、ムファサとその義兄弟タカ(後のスカー)の過去に焦点を当てたストーリーだ。物語は、ムファサの孫キアラにラフィキが過去の真実と伝説を語る形式で進行する。この構成のおかげで、全体のストーリーがとても分かりやすく、自然と物語に引き込まれた。
もちろん、ティモンとプンバァの名コンビも登場だ。彼らのギャグは今回も健在で、ところどころに笑いを添えてくれた。ユーモアが散りばめられているおかげで、重めのテーマを扱いながらも観やすい作品に仕上がっている。
進化したアニメーションの驚き
まず、CGアニメーションのクオリティが圧倒的に高かった。動物たちのリアルな毛並みや表情まで細かく再現されていて、全く違和感がなかった。そのおかげで、ストーリーに集中でき、視覚的にも大満足だ。技術の進歩には本当に驚かされる。特に若い頃のムファサとタカがとても可愛らしく描かれていて、思わず笑顔になった。
タカの新たな一面
主役はもちろんムファサだが、僕はタカ(スカー)の存在感にも注目した。これまで悪役として描かれてきたタカだが、この映画では彼の幼少期や背景が丁寧に描かれている。若き日のタカは心優しく、ムファサに対して何度も助けの手を差し伸べる姿が印象的だった。でも、外部環境や家庭内の事情が彼に大きな影響を与え、次第に性格が変わっていく様子が切ない。特に、両親との関係や愛するライオン・サラビを巡るエピソードが、彼の複雑な感情を深く掘り下げている。
絆と宿命の物語
ムファサとタカは宿命的な異兄弟関係にあるが、互いに切ない感情を抱きながらも、それぞれの道を歩んでいく。彼らの友情と葛藤が物語の中心にあり、それが最終的に伝説として昇華される展開には胸が熱くなった。ラフィキの語りが物語を包み込むようにまとめ上げ、伝説が孫のキアラに受け継がれていくラストシーンは感動的だった。
「ライオン・キング」の魅力を支える音楽の力
日本語吹き替え版では、作中の音楽にオリジナル曲が用意されていて、どれも作品の世界観にぴったりで心に響くものばかりだった。「ライオン・キング」シリーズといえば、親しみやすい音楽やメロディが欠かせない存在だと思う。むしろ、このシリーズが人々に愛される理由の一つは、音楽を中心に作られた独特の世界観にあるのかもしれない。
特に印象に残ったのは、若き日のタカとムファサが一緒に歌った曲「ブラザー/君みたいな兄弟」だ。兄弟の絆を象徴するこの曲は、とても感動的で心に強く響いた。OST(オリジナル・サウンドトラック)がリリースされたら、ぜひ手に入れたいと思った。
終わり
『ライオン・キング:ムファサ』は、2時間があっという間に感じられるほど引き込まれる作品だった。友情と家族、そして宿命をテーマに、壮大な物語が展開される。新しい視点で『ライオン・キング』の世界を楽しめる素晴らしい前日譚だった!
作品情報
- 原題:「Mufasa: The Lion King」(日本語題名『ライオン・キング:ムファサ』)
- 公開年:2024年12月
- 配給会社:ディズニー
- 監督:バリー・ジェンキンス
- 脚本:ジェフ・ナサンソン
- 原作:『ライオン・キング』 アイリーン・メッキ、ジョナサン・ロバーツ、リンダ・ウールヴァートン
キャスト情報
※「ライオン・キング:ムファサ」日本語ver.の吹き替え声優情報
- ムファサ:尾上右近
- タカ(のちのスカー):松田元太(Travis Japan)
- ラフィキ:駒谷昌男
- プンバァ:佐藤二朗
- ティモン:亜生〈ミキ〉
- サラビ:MARIA-E
- シンバ:賀来賢人
- キロス:渡辺謙
- キアラ:御園紬
- ナラ:門山葉子
- マセゴ:吉原光夫
- アフィア:和音美桜
補足内容
ちょうど、2025年1月3日(金)21:00~ 日本テレビで【ライオン・キング】が放送される。下記まとめ記事の内容も合わせて読んでいただきたい。