はじめ
韓国のアイドルグループ・GOT7のメンバーの「パク・ジニョン」が2役を演じるサスペンス映画。双子の弟を殺された兄は、犯人と疑われる少年たちに復讐すべく、少年院に潜入した設定。
今回のブログ記事は、韓国犯罪サスペンス映画『聖なる復讐者』の感想レビューについてだ。ラストがどんでん返しの展開になって驚かされた作品だ。
ストーリー
クリスマスの朝、屋上の貯水槽で無残に殺された双子の弟ウォル(パク・ジニョン)。優しい笑顔を絶やさず知的障害を持つ彼を殺したのは誰なのか。荒っぽい兄イル(パク・ジニョン)は、弟の復讐と真相解明のため、不良グループを追って少年院に入る。少年院で待ち受ける壮絶な闘いと哀しい真実に、イルは立ち向かう。
感想
映画の最初は、クリスマスの日に双子の弟・ウォル(演者:GOT7のジニョン)の死体が発見されたことからスタート。緊迫感のある冒頭がとても良かった。
弟を殺した犯人らへの復讐目的で自ら少年院に入った兄のイル(演者:GOT7のジニョン)。弟愛が深いなぁと思ったが、実は弟の生前では、知的障害者の弟に対して、とても冷たくて、憎かった感情持ちだったことが後で分かった。そんな酷い兄だが、冷たい弟の死体をきっかけに復讐者の道を歩んでいた。
尋常じゃない設定で、最初から圧倒されてしまった自分が居た。劇中の復讐の乱闘シーンが良くて、見どころだと思う。弟のために自分の命も犠牲しても復讐しようとする兄・イルの信念や意地が尊敬するしか無い。弟が生きていた時には、こういう守ってくれる兄になったら良かったのに…
個人的には、映画編集の問題か、ストーリーが進むことにつれて、謎の関係にどうしても自己理解が追いつかなかった。たとえば、少年院に居る少年たちが、なぜかお互いに面識あってお互いの出身や性格まで知られていた。小さい町の少年院だからかな?
そして、少年院に居る教師のスヌさんはなぜか、毎週の日曜日に死んだウォルの家にボランティアとして通ったことになっている。だから兄のイルの入院目的や犯罪者らのことまでも把握していた。
ただ、関係者同士が全員、同じ少年院に集めていることになっているってあまりにも偶然すぎるなぁと思った。まぁ、映画の世界だから、そういう便利な設定で良いのか⁈
ほかは一番難解のシーンがあった。犯罪者の少年・ジャフンは、自分をイルに殺されないように、力強い不良を少年院の中に雇うことにした。その不良は、なぜか、イルの知り合いで入った早々に「久しぶり」と挨拶してきた。雇われた身なのに、実はイルの仲間か?と匂わせた。そして、教師・狂犬から自習時間の教室のカギを手に入れて、イル以外の無関係の少年たちに相互殴り合いさせた。なぜこのような意味不明の行動に出たのか、まったく分からなかった。イルが目的で少年院に入っただろう。であれば、その場でイルをボコボコにさせて、終わらせば良かったのに…それが一番最後の浴場シーンで、初めてイルとの戦いになった。映画の尺を伸ばせるための演出しか思えなかった。
そして、題名通り、聖なる復讐者は、兄のイルかと思ったが、最後は、犯人の少年を全員殺せたのが、教師のスヌさんだった。ウォルのために復讐したと本人の口から言った。イルよりも大胆な復讐して、すごかった。
もちろん、ここが終わりではなく、どんでん返しの結末が待っていた。その復讐した教師のスヌさんは、実は、ウォルのことが好きで、何回もエッチしていた。そのせいでウォルを死なせた張本人であることを一番最後に明かされた。誰も予想できなかったエンディングで、これまで理解不可能な部分が、一番最後に全部繋がっていた気がする。
おわり
普通に面白かったサスペンスの韓国映画だった。GOT7のジニョン君が一人二役にして、素晴らしい演技を魅せてくれた。ただ作品編集の下手さがあって、最初から違和感しか感じなかったシーンが多かった。逆に予告編を見直して本編への理解が高まることになった。復讐劇のストーリーは良かったと思う。
作品情報
- 原題:크리스마스 캐럴/Christmas Carol(日本語:『聖なる復讐者』)
- 公開年:2022年
- 監督:キム・ソンス
- 原作:チュ・ウォンギュ
- 製作:チェ・ジン
- 脚本:キム・ハヌル
キャスト情報
- イル/ウォル:パク・ジニョン(GOT7)
- 教師スヌ:キム・ヨンミン
- ファン:キム・ドンフィ
- ムン・ジャフン:ソン・ゴニ
- 教師ハン/狂犬:ホ・ドンウォン