いっ君のつぶ夜記

映画好きの中華系男子|エンタメ界隈の業界人| 年間100本映画鑑賞チャレンジ中

ドラマ超えた?松重豊監督作『孤独のグルメ』映画版を徹底レビュー!見どころ厳選紹介&小ネタ解説[ネタバレ]

はじめ

ニーハオ!中華系男子の いっ君 です。

人間って毎日お腹が減るよな。僕なんか、腹が減ると気が病むタイプの人間だ。みんなはどうなんだろう?
そんな僕にとって、空腹が至福に変わる伝説の作品がある。そう、『孤独のグルメ』だ!言わずと知れた名作だが、今回の記事では、連載開始から30周年を迎えたあの超人気コンテンツの映画版、『劇映画 孤独のグルメ』について語りたいと思う。
ただし、ここからはネタバレを含む内容になる。まだ映画を観ていない人は注意してください。

それじゃ、「我要开饭了!」=中国語「いただきます!」

ストーリー

youtu.be

貿易商の井之頭五郎は、かつての恋人・小雪の娘である千秋からの依頼でフランスへ向かう。目的は、千秋の祖父・一郎が幼少期に飲んだスープを再現すること。わずかな記憶を頼りに、五郎はフランス、長崎、韓国、東京を巡り、レシピと食材を探し求める。その旅の中で、多彩な人物や予期せぬ出来事に巻き込まれ、やがて大きな謎へと迫っていく。五郎の奔走が導く究極のスープとは?

感想

松重豊の初監督作品が期待以上だった!

映画版『孤独のグルメ』、まさかの主演俳優・松重豊が初監督を務めた作品だ。キャストが監督するなんて無謀だと思う人もいるだろう。ドラマ版の雰囲気を壊さずに映画に落とし込めるのか、ファンからブーイングが出るんじゃないかと不安にもなる。
でも、観終わった今言えるのは、ドラマの再現度がすごく高く、同じように何気なく楽しめる作品になっていたことだ。井之頭五郎の豪快な食事シーンや「心の声」も健在で、共感を呼ぶ展開がしっかり詰まっていた。
グルメシーンとストーリーのバランスも良く、登場人物が丁寧に描かれていたのが印象的だった。映画が始まってすぐに、この作品が「失敗作」なんてことはなさそうだと安心した。結果的に、グルメ映画としては十分満足できる仕上がりだった!

僕が感じた「孤独のグルメ」の魅力

中国では『孤独のグルメ』のタイトルが二種類ある。一つは「孤独的美食家」。言葉そのままで直訳されているが、孤独感が強調されすぎて、少し違和感がある。
もう一つは台湾版の「美食不孤単」。こっちは、「美味しいものがあれば一人でも孤独じゃない」という意味が込められている。この翻訳は、作品のテーマにピッタリだと思う。
映画版の五郎も日本からフランス、韓国へと一人で旅をするが、どこに行っても彼を見守るような存在がいる。それは店のスタッフだったり、他のお客さんだったりだ。こういう出会いが人生の「縁」だと感じさせてくれるのが、『孤独のグルメ』の真髄だと思う。

豪華キャストでファン心をつかむ

主人公・井之頭五郎はもちろん松重豊が続投。ここは説明不要だな。
今回の映画ではフランス・パリが舞台の一つで、杏が出演している。彼女のフランス語は流暢で、パリの暮らしぶりを見事に演じていた。杏が出る作品って、なんとなく良いものに思えるよね(笑)。ちなみに、狭いエレベーターに乗るシーンがあって、ちょっとクスッとした。
韓国編では内田有紀が登場。夫と離れて海外で暮らす女性・志穂を演じた。彼女の「今が幸せ」という台詞に妙に心が響いた。
さらに磯村勇斗、オダギリジョー、韓国の俳優も多数出演していて、キャストが本当に豪華だ。ファンを喜ばせるためのキャスティングが見事にハマっていたと思う。

映画鑑賞中に気づいた小ネタ紹介!

ここからは映画鑑賞中に気づいた小ネタについて紹介させてください。

主題歌「空腹と俺」が最高だった

『劇映画 孤独のグルメ』の主題歌はザ・クロマニヨンズの新曲「空腹と俺」。これが流れた瞬間、マジで心を鷲掴みにされた。冒頭の歌詞が「腹減った!俺俺!」って(笑)。五郎の心の声がそのまま歌になったみたいで、これ以上ないくらい『孤独のグルメ』らしさ全開だ。
しかもこの主題歌を歌う甲本ヒロトと主演の松重豊、若い頃に下北沢の中華料理屋でバイト仲間だったらしい。そんな縁が今の映画でつながるなんてエモすぎるだろ!

ドラマ版のセルフパロディが最高

これは笑わずにはいられなかった。映画の中で、なんとドラマ版『孤独のグルメ』の撮影現場が描かれる設定があるんだ!しかも主演が遠藤憲一という豪華サプライズ。彼が着ているスーツ、なんと松重豊のおさがりらしい。統一感バッチリで納得だな。
さらに、遠藤憲一が演じるキャラ名が「善福寺六郎」。これって五郎の弟分的な存在か?そのアイデアの上手さに唸ったよ。特に、五郎(松重豊)と六郎(遠藤憲一)が一緒に映るシーン、まるで異世界転生したみたいなシュールさ。ナイス演出!こういう遊び心が嬉しい。

五郎の食事シーン、数えてみたら10回!

『孤独のグルメ』といえばグルメシーン!そこで映画の中で五郎が何回食事したか真剣に数えてみたら、なんと10回もあるよ!詳細は以下の通りだ。

  1. パリ到着初日:スープ料理とビーフシチュー
  2. 長崎でチャンポン
  3. 遭難先の韓国島で五郎流納豆貝鍋
  4. 韓国人たちの作ったポッサム
  5. 韓国食堂で韓国料理と焼き魚
  6. 中華ラーメン店「さんせりて」で炒飯
  7. 同じ店で再び炒飯
  8. 店主の試作品スープ
  9. 完成した激ウマラーメン
  10. ドラマ撮影現場でまた炒飯!

「さんせりて」炒飯だけで3回も登場とか、どれだけ美味いんだよ。食べてみたくなるじゃん。

ラストシーンのお店はまさかのあそこ!

これ、完全にファンサービスだろう。映画のラストシーン(クレジット終了後)で、五郎が「腹減った!」って入ったお店。実はこれ、ドラマシリーズ第1話に出てきた、最初の焼き鳥居酒屋だったんだ。これ気づいたとき、鳥肌モノだったね。
ドラマ版へのリスペクトが込められてるし、「孤独のグルメ」ファンには嬉しいサプライズだろう。10年後の五郎がまた同じ店に行くとか、エモすぎるだろう!

最後に感じた時代の変化

映画を観ながら、勝手に「時代の移り変わり」を感じた。例えば、深夜ドラマ初期では、五郎が喫煙所や店内でタバコ吸うシーンが結構あった。でも、映画では完全に消えた。これ、禁煙したのか、それとも時代がそうさせたのか?気になるところだ。
さらに支払いシーンも注目ポイント。昔は小銭でちゃちゃっと払う描写が多かったのに、映画では千円札がメイン。物価高がリアルに伝わってくる演出だなって勝手に思った。

ちょっと欲しかった「ふらっとQUSUMI」

惜しいっていうか、ちょっと欲張りかもしれないのは、ドラマでおなじみの「ふらっとQUSUMI」の不在だ。これを映画のクレジット後に入れてほしかったなって思った。原作者が五郎と同じ店を巡るシーンとかがあれば、もっと『孤独のグルメ』らしい締め方になったと思った。深夜ドラマの名物コーナーを映画にも持ち込んでほしかったな。

終わり

『劇映画 孤独のグルメ』は、ファンなら間違いなく楽しめる作品だった。五郎の世界にどっぷり浸かれて、何だかお腹も心も満たされた気分だ。この感想を締めくくるのにぴったりの言葉はこれしかない。

「谢谢款待!」=中国語「ご馳走様でした!」

作品&キャスト情報

gekieiga-kodokunogurume.jp

  • 監督:松重豊
  • 原作(作):久住昌之
  • 原作(画):谷口ジロー
  • 脚本:松重豊 田口佳宏
  • キャスト:
    井之頭五郎:松重豊
    志穂:内田有紀
    中川:磯村勇斗
    滝山:村田雄浩
    韓国入国審査官:ユ・ジェミョン
    松尾一郎:塩見三省
    松尾千秋:杏
    店主:オダギリジョー

参考内容[PR]

ドラマ『孤独のグルメ』シリーズDVD情報もぜひチェックしてほしいです。

 

    

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村