はじめ
ニーハオ!中華系男子の いっ君 です。
人間は表の顔や裏の顔など、いろんな顔持ちだと言われている。どの顔を見せるべきか、その相手によるかもしれない。ただ、その正体を僕が知りたい!
今回の映画レビューは、横浜流星主演の最新映画『正体』について感想を述べたいと思う。少々ネタバレがあるので、どうぞご了承申す。
ストーリー
日本各地を逃走する5つの顔を持つ指名手配犯・鏑木(横浜流星)。彼と出会い、信じ、疑い、恋する4人の人物が登場する。殺人事件の容疑者として逮捕された鏑木は脱走し、沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)と出会う。
彼を追う刑事・又貫(山田孝之)は、彼らを取り調べるが、皆が語る鏑木の姿は異なる。488日間の逃走劇の中で、鏑木の正体と計画が明らかになる。彼は凶悪犯か、それとも無実の青年か?
感想
僕は、映画『正体』の原作を存じておらず、最初から映画の世界に入った。
死刑囚の鏑木くんが逃走犯になって、5つの顔を見せてくれた。なぜ逃げ続けたのか、ストーリーの進行に続けて、その理由が分かった。
当の殺人事件では自分が真犯人じゃないと、誰かに信じてもらいたかったとのこと。いつかの顔や名前を変えても正体を隠したままだが、これまで接してきた人たちに対しては優しく付き合いしたり、助けてやったり、良くしてあげたり、実に良い奴なんだ。
こんな人は、犯人じゃないと薄々、観客目線の僕でも勘づいた。そして、警察官僚によるえん罪事件だと確信した。
そして、最後の遺族の証言や、鏑木くんを信じた人たちの声援と、ずっと事件を追ってきた刑事さんの告発で、ついに無罪になった。
しかし、18歳の高校生にとっては、21歳の時に逃走し、2年後、晴れて無罪判決になって、本当に長い辛い道だと思う。本来過ごすべきの青春時代が犯人扱いされたせいで、このような無念の形で過ぎてしまった。非常に可哀想に思った。
でも逃走劇のおかげで、人生初めてお酒が飲めた。そして友達も作れた。また恋も落ちた。仕事も出来た。後輩に憧れられた先輩にもなれた。生きてて良かった、と本人が本心に思った。
鏑木くんの口からその事を聞いた時、僕は泣いてしまった。この子は、悪い子じゃない!未来に生きているべきな人間だと、応援したい!
このとんでもない運命になっていたが、自分の努力によって新しい人生を迎えることができ、本当に良かった。信じてくれた人もいるからこそ、鏑木くんも生きられてると思う。
そして、本作品の監督は、藤井道人さん。彼は、原作の実写化作品を多く生み出している。しかも、どれも印象的な作品ばかりだと個人的に思う。例えば、『青春18×2 君へと続く道』や『余命10年』『ヴィレッジ』、とても良かった。なので、本作のクオリティも、監督の名前が書かれた時点でもう担保されている。
おわり
本作は、余計な描写やシーンが一切無く、全て伏線が入った内容で進行して、最後が全部繋がった。人を信じるべきというモットーが必要だと分からせてくれた。
横浜流星くんの5つ顔の演技は完璧だった。同じ人なのに完全の別人役でとても良かった!良い作品なので、ぜひ映画館で観てほしい。
感動ありがとう!
作品情報
- 原題:正体
- 公開年:2024年11月
- 監督:藤井道人
- 原作:染井為人
- 脚本:小寺和久 藤井道人
- 配給会社:松竹
- 興行収入:約2億円 ※初週数字
キャスト情報
- 鏑木慶一:横浜流星
- 安藤沙耶香:吉岡里帆
- 野々村和也:森本慎太郎
- 酒井舞:山田杏奈
- 井澄正平:前田公輝
- 川田誠一:松重豊
- 又貫征吾:山田孝之
参考記事
もしよければ、横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう」について書いた感想記事もぜひチェックしてほしい。合わせて読んでくれたら、とても嬉しい!